山陰の旅Ⅱ~足立美術館 [アート]
枯山水や苔庭など5万坪にも及ぶ日本庭園と
横山大観のコレクションで知られる足立美術館。
以前TVで庭師の方々の手間暇惜しまない丁寧な仕事や
借景となる山々まで買い取って管理する徹底ぶりが紹介されていて
いつか訪れてみたいと思っていました。
14年連続日本庭園ナンバーワン(米国の日本庭園専門誌!による)
というだけあって、広大な庭の眺めは本当に見事です。
小雨の朝でもお客さんが多くて構図を決める余裕はありませんが
人が少なくなるのを待って撮影決行!
雨は雨なりに、少し暗めな感じが渋くて良い雰囲気です。
創設者の足立全康氏は安来市の農家の生まれ。小学校卒業と同時に働き、
木炭販売や不動産業などにより一代で財を成した方だそうで
91歳で亡くなられるまで造園と美術品収集に心血を注がれました。
大観が好きすぎて、その絵をイメージした「白砂青松庭」も作られたとか。
個人の情熱が周りの人を動かし、故郷に作った美術館が
掛け軸の形にくり抜かれた床の間の壁や、窓越しに眺める景色が
「生の山水画」に見えるような工夫が施されていて楽しい。
お見せできなくて残念ですが横山大観のコレクションは120点にも及ぶそうです。
(H28年発行のガイドブックより。wikiでは130点になっている?)
川端龍子や竹内栖鳳等数多くの日本画、地元の陶芸家・河井寛次郎や魯山人、
平櫛田中の木彫作品など様々な名品を鑑賞することができます。
珍しい所では童画や蒔絵のコレクション、院展受賞作を展示した新館もあり、
関東からはるばる見に行った甲斐がありました。
(後で見たらガイドブッックの写真とよく似た天気と構図。
誰が撮ってもきれいに撮れるポイントなのかも?)
雨後の庭の手入れや窓掃除はさぞ大変だろうなあと思いますが
紅葉する頃は樹木も館内も、更に賑やかになるでしょうね(^-^*)。