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Rの日記 [風景・写真]

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Rというのは何かというと息子です。

ジェスチャーか数語を区切りながら発音するだけで会話は困難な22才です。

生活介護の事業所に元気に通っていますが、5日間のお盆休みがありました。

暑い高いで遠出の予定もなく、のんびりゴロゴロしていましたが、

Rの気持ちになって日記風にしてみました。(事実に基づいた創作^^;)

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8月×日(曇り)

普段あまり行かない夏祭り。母Yが突然「行こう」と言うので渋々付き合いました。

雨も上がったし、何か食べられるかもしれないし。

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かわいい女の子がノリノリで踊っていて、何だか楽しそうです。

後ろで用心棒がにらみをきかせているので、ジロジロ見てはいけません。

(実際は次の出番を待つ黒帯の方達です(^-^*))。

いつも車が通る道が仮装行列と見物の人でぎゅうぎゅうです。。

どうしてそうなのかわからないけど、それがお祭りというものらしいです。

かき氷と唐揚げをGETできたのでまあいいかな。

Yが「お腹をこわしそうな組み合わせだ」と口出しするのがちょっとうるさいです。


着物の端切れをバラ売りしているのにYが釘付けになり、少し待ちました。

お祭り犬も大人しく座っています。子供の頃こういうのを着せられました。

メインの行事は人が集まりすぎてきつかったのでそこはパスして

人波に逆行して夕暮れの街を歩きながら、思わず鼻歌を歌ってしまいました。


この後は有楽町散策の話です。


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8月の雨、幸せの蕾 [風景・写真]


梅雨のような雨が続いている関東地方の8月。

雨雲の停滞具合によっては雷雨や洪水、竜巻に雹など怖ろしい事になっていますが


庭の植物にとっては水遣り要らず。水滴が水晶のネックレスのようになっています。


今年は何故か朝顔も朝だけでなく夕方まで咲いています。

日照不足の影響か虫の仕業かグリーンカーテンはスカスカなまま。

心が荒むようなニュースが多い毎日ですが、

たまたま手にした星野富弘さんの詩画集「速さのちがう時計」を読んで、

思わず目頭が熱くなってしまいました。

速さのちがう時計―花の詩画集

速さのちがう時計―花の詩画集

  • 作者: 星野 富弘
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1992/04/01
  • メディア: 単行本

「人はそれぞれ速さのちがう時計を持っているような気がする。

私の時計は、少しゆっくり動いているのだと思う。

カタツムリみたいな時間感覚を持っている者が、1年に一度しか咲かない花などを相手に、

静かな山間の村に住んでいるのだから、時計は遅れるいっぽうである。」(本文より)

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(「ねこやなぎ」より)

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(「すいせん」より)

「辛い」と「幸い」。真逆のような2つの漢字の形は、よく似ています。

星野さんによると「『辛』はもうちょっとで幸せになれそうな幸せの蕾」。

確かに「辛い」時は身を固くして殻に籠もることで自分を守ったり、

エネルギーが充填されるまでじっとしている。

それをこじ開けようとしたら、もろくて壊れてしまいそうだけど

時がたち暖かくなってきたら、自然とほころんで花開く

「幸せのつぼみ」なのかもしれないですね。

群馬にある星野富弘美術館、いつか行ってみたいと思っています。

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ラピュタ阿佐ヶ谷 [映画]

先日、昭和の日本映画等が楽しめる名画座「ラピュタ阿佐ヶ谷」に行きました。

こちらは、ぼんぼちぼちぼち様による「ぼんぼち選・優良映画館」ベスト4にも

選ばれており、常々行ってみたいと思っていた映画館です。ここで見逃していた

安部公房原作・勅使河原宏監督の「他人の顔」が上映されていました。

(ぼんぼち様のブログ記事 http://bon-bochi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-28

              http://bon-bochi.blog.so-net.ne.jp/2017-02-01

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JR中央線阿佐ヶ谷駅北口から徒歩2分、商店街から少し入った所に現れた

ラピュタビルは、緑に囲まれたプチリゾートのような趣があり、

淡路島の土や鉄道の枕木が使われているその建物には温かみが感じられます。

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木の枝やらせん階段の曲線がいい感じです。

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48の座席は開演前に満席になってしまい、階段の座布団席、通路のパイプ椅子が

追加で設けられ、空間を共有する芝居小屋の様なワクワク感を久々に味わいました。

映画についてはぼんぼち様が素晴らしい解説をされているので詳細は省きますが、

アイデンティティの喪失、人間にとって「顔」とは何かを深く考えさせられます。

戦後の傷跡が残る中で上辺だけは新しく塗り替えられていく新宿や渋谷の風景と

事故で爛れた素顔の上に今風で派手な顔立ちのマスクを被せて生きる主人公、

武満徹の音楽や磯崎新の建築も含め様々な実験的な要素を詰め込んだこの作品と、

他人の顔になる事で人の心理がどう変っていくかを試したいという作中の実験

・・というように、テーマが重層的に構成されている所や、

高度成長期の浮かれた世相と、そこから取り残されたような負の部分

(ケロイドの為に入水自殺する女性や精神を病む人々)の対比も印象的でした。

様々な分野の才能が奇跡的に集約されて目眩がするようなこの時代の

エネルギーが感じられる、とても見応えのある作品でした。

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「顔」についての余談ですが女性は一般的に勘が鋭いので

声、話し方や考え方、匂い、肌の触感、雰囲気等

奥さん役の京マチ子や知的障害者役の市原悦子のように

同一性を見破れる人が多いんじゃないかと思います。

※ ※ ※

少し前に読んだマルグリット・ユルスナールの短編「源氏の君の最後の恋」で、

年老いて盲目になった源氏の元にかつての恋人の一人である花散里が

見知らぬ女性のふりをして何度も訪れる話があります。

全て花散里だとわかった上で楽しんでいるようには描かれておらず、

源氏ほどの人でも見破れないのだろうかと思ったものですが

男性は女性の上辺に騙されやすい傾向があるのでしょうか。

それとも積極的に騙されてでも機会があれば受けて立つ、とか( ̄∇ ̄)?

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ここから先はカフェ巡りの話です


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サケビー君の日常 [食事・雑記]

暑くて外出したくないと、家の中で探索をはじめたサケビー君。

おや?こんな所にお仲間らしき球体関節人形発見・・

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しかもかなりの美少年・・あれ、サケビー君顔赤いよ?

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ズッキューン! イエス、フォーリンラブ![ハートたち(複数ハート)]

(浦川純「五つの楔」より「幽閉」)

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これは何?・・スコープを覗いてビッックリ仰天。わお~別世界[exclamation×2]

(桑原弘明「scope」の表紙の写真を拝借)

サケビー君、メルヘンチックなカボチャの馬車をひくのがお仕事です。

(え、馬車って馬が曳くんじゃないの?)

しかし、これは世を忍ぶ仮の姿。

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実は某劇団で講師も務める演劇界の隠れ重鎮なのです。

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北島マヤちゃんの師匠、月影先生に黒いドレスを薦めたり

石や木になりきる演技を教えたのもサケビー君らしい・・

微動だにせず立っているだけで木の存在感が出せるんです。

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ボランティアで絵本の読み聞かせもしていますが、

驚いた子供に泣かれると、ちょっと落ち込みます。

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そんな時はカラオケで「千の風になって」を熱唱したり

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おやつを独り占めしたり・・大きい(←サケビー君が小さいの!)

(浅草みやげ・木村屋本店の人形焼と常盤堂お濃茶雷おこし)

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ボーッと海を眺めたりしてリフレッシュ。

(「window scape窓のふるまい学」より拝借)

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好きな言葉は「縁の下の力持ち」。曲がった橋脚もなんのその。

(大人の塗り絵・フランスの風景編より)

ひょうきんさに隠れた真面目な一面をご紹介させて頂きました。

・・とか言ってただの過去記事の焼き直し?(バレたか)[ふらふら]


以上をもってサケビー君、しばらく夏休みに入ります(zzz)

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奇想の系譜 [アート]

渋谷ハチ公前広場、ハチ公はどこへ?

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平日のbunkamuraは空いているから好きです。小雨が降っていたので

トロルさんの記事にあったポールダンス・スタジオは探し損ねてしまった・・昼は無いか。

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つい寄り道してしまう花屋さんと本屋さん。いいわ~。

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前回記事の映画の後にザ・ミュージアムで「ベルギー奇想の系譜」展を見ました。

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このポスターを見た時から楽しみにしていたのですが、前半は

「バベルの塔」展のボス派やブリューゲルと被ってやや食傷気味。。

「7つの大罪」の動画は面白いけど、「7つの徳目」はつまらないなあ。

地獄の方が人間らしくて楽しそう・・なんて思う罰当たりな私[がく~(落胆した顔)]

見飽きた感もあるけどマグリットはハズレがないですね。

リュカさんの過去記事でも取り上げられていた、

ポール・デルヴォーの「海は近い」も、幻想的で良かった~。


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後半の現代アートはなかなか振るっていました。

トマス・ルルイのブロンズ作品「生き残るには脳が足らない」(2009年)。

現代人の歪んだ悩みを表しているそうで、なるほどすごい頭でっかち。

そしてレオ・コーベルス「ティンパニー」という作品(2006-2010)は

手足を縛られ逆さ吊りにされた骸骨。口には芸術を象徴する絵筆、

肋骨には富や名誉を表す金塊を抱え、頭蓋骨がダン!ダン!と

行進曲のようなリズムでティンパニーを叩きます(^^;)[るんるん][るんるん]


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ヤン・ファーブルの「第十六章」(2010年)は、

新興宗教の教祖になったタモリさんが「せんとくん」と合体したみたいな像。

やたらと立派な金ピカの角がインパクト大。

何を聞いても「ニャー」しか言わない猫に小難しい質問を

続ける「猫へのインタビュー」というサウンド作品や

磔にされたキリストが高速のジェットコースターで振り回されて

いるみたいに見えるオブジェなど、

不思議で風刺のきいた作品を見ることが出来ました[グッド(上向き矢印)]

(美術展の画像はポストカードを撮影したものです)

※  ※  ※

ここから先はサケビー編です


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世界一優雅な野獣 [映画]

 「ダンサー セルゲイ・ポルーニン・世界一優雅な野獣」という

ドキュメンタリー映画を渋谷bunkamuraル・シネマに観に行きました。

ポルーニンは至上最年少の19歳で英国ロイヤル・バレエ団の

プリンシパルに上り詰めながら突然引退、物議を

醸したバレエ界の異端児・反逆児といわれています。

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ポルーニンの幼少時やバレエ学校時代の映像、華やかな舞台の映像と共に語られるのは、

誰もが羨む程の天賦の才能に恵まれた彼の孤独や、過酷な環境でのギリギリの精神状態。

自分が頑張ることで家族が1つになれると信じ努力を重ねる間に

留学費用を捻出するため海外へ出稼ぎに行った家族がバラバラになり

崩壊してしまったことで、少年は心の拠り所を失い自暴自棄になっていく。

それでも相変わらずバレエの公演は大盛況。。

刻まれたタトゥーの多さが心の傷の深さを感じさせて痛ましい。


セルゲイはステージママのような母親を恨んでいたと言いつつも、

この映画を見た人が母を悪く思うのではないかと心配もしていました。

家庭から切り離された9才のまま止まってしまったような

繊細で複雑な心の内を垣間見る思いがしました。

そして父のように慕う指導者の存在や、彼の動画を真似て嬉しそうに

踊る子供達のYOUTUBEの映像が彼を立ち直らせていきます。

映画はハッピーエンドの形でまとめられていますが、彼はまだ27才。
どんな形であれ、今後の活躍を見守りたいと思います。


映画の予告編とミュージックビデオの一部が下記で見られます。


弾力性のあるバネのように力強くしなやかな動き、美しくも

型にはまりきらない強い個性が、優雅な野獣と呼ばれる所以でしょうか。

生き生きとした躍動感がハンパないですね。。

※ ※ ※

私事ですが、ダンス好きが高じてバレエを習いに行ったことがあります。

バーにつかまり立ちするのがやっとなのに「ハイ!跳んで!」と言われて

顔から火が出そうになり、三日でやめるという恥ずかしい思い出しかありません。

ここは替わりにサケビー君に踊っていただきましょう。

(サケビー君は前回から登場したムンクの「叫び」人形。ひょうきん者です。)

サケビー君が苦手でなければ続きをどうぞ・・


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サケビー・デビュー [食事・雑記]

はじめまして。サケビーです。

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ムンクさんの有名な絵画「叫び」を立体化した

フィギュア一族のメンバーです。[晴れ]

元は少々鬱気味で内向的だったはずだけど、

ダンスを始めてちょっぴり陽気になったみたい(^^)。

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とりあえず昔取った杵柄で炭坑節・・と思ったけど

ブログなのでもうちょい若者風にアピールしてみようかな。

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イエ~イ!うーん、でも背景が黄昏れてちゃ、イマイチだね。

・・ってことで思い切って大都会にワープ!!

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むむ・・ビアガーデンの酔っ払いにしか見えないぞ?

次回は何とイケメンダンサー、セルゲイ・ポルーニンと

ダンスのコラボをする予定。楽しみだなあ。。[わーい(嬉しい顔)]

「うなされそう」とか言わないで、皆様いい夢みて下さいね!


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