ハノイ・ロックスと80年代 [音楽]
かつて聞いていたROCKの中には、ある時期ヒットしすぎて今聞くと
時代性を感じてしまい、何となく気恥ずかしくなるものがあります。
それとは逆に、未だに時々聞きたくなるものもあったりします。
自分にとってハノイ・ロックスのベストは後者の代表格です。
ハノイ・ロックスはフィンランド出身のロック・バンドで、
マイケル・モンローの投げやりな感じのするヴォーカルやサックス、
ドスドス胸に響くリズムを刻むドラムにキャッチーなメロディー、
グラムっぽいド派手なビジュアルも人気があったようです。
1980年に結成されましたが、ドラマーの事故死により5年で活動停止
(2001年再結成し09年に解散)してしまったのが残念でなりません。
このアルバムは鳥のさえずりとアコースティックギターで静かに始まり
次第に心臓の鼓動音が重なり大きくなっていって、期待が高まった頃
一気にパーティーモード全開のお祭り騒ぎになだれ込んでいくという
オープニング部分がとても気に入っていました。
ドラッグまみれなのは人としてどうかと思うし、前述の事故はモトリー
クルーのヴィンスの車に同乗中の事だったので複雑な心境ですが、
彼らの音楽が鬱屈した日々の憂さを晴らしてくれていたのは確かです。
モトリーもエアロスミス同様、弾けた猥雑なロックと美しいバラード
の振り幅の広さや、ショーとしての楽しさ満載のライブが好きでした。
(近頃は短すぎるライブが悪評高く休止中←お年ですしネ・・)
当時の私はCDやレコードはあまり買わず、近所にあった個人経営の
レンタルショップで借りたものをカセットテープにダビングし、
移動中にウォークマンで聞いていました(懐かしい言葉連発!)。
店長さんが顔を覚えてくれて、モトリーの新譜が出ると自作の
カセットレーベルを「来ると思ったから多めに作っといた」と
用意して待っていてくれたりもしました(*^O^*)。
吉本ばななの卒業製作「ムーンライト・シャドウ」が、マイク・オールド
フィールドの同名曲からインスピレーションを得たというのに興味を持って
CDを借りに行った時、「この辺ではこういうのの良さが判る人いないからね。
これが好きならこっちのCDも気に入ると思うよ」などと嬉しそうにいろいろ
勧めてくれたこともありました。(←結構商売上手?)
そのこだわりのレンタル店もいつしか時代の波に流されて(かどうかわから
ないけど)閉店してしまいました。店長さん、今どこで何をしているのかな。
2017-12-17 00:09
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コメント(4)
ハノイ・ロックスは「白夜のトラジディ」しか
知らないのですが、
レビューを読ませていただき、
アルバムも聞いてみたくなりました^^
by 青山実花 (2017-12-17 08:57)
青山実花様
ベスト版の完成度は高いと思います。ずっと昔の
カセットを聞いていたのですが、廃盤になる前に
買っておこうと数年前にやっとCDを購入しました。
ビジュアルも重要ですが、「パーティやろうぜ!」
的なちょっとお馬鹿っぽいバンドが好きなのです。
(なんて言ったらファンに怒られるかな。。)
by うっかりくま (2017-12-17 21:54)
ハノイがフィンランド出身のバンドだったとは知らなかった…!
やはりお小遣いの都合上、友人間のテープ交換やレンタルショップの
利用頻度が高くて、余程でないと雑誌からしか無かった情報を貪る余裕がね、、、。
友達がモトリーやINXSなどの音も好きでした。
今はネットでどこまでも遡れるものねえ。
それにしても通学のとき、レンタルしたLPが入る大きく薄いビニール袋を学生鞄と下げてたとは、CD時代の人々には解るまい…邪魔を乗り越えた音楽への欲望。
by トロル (2017-12-23 10:25)
トロル様
ほんとにLPは嵩張って大変でしたね・・
という事はトロルさん、年齢近い?(*゚∀゚*)
指紋がつかないように、とか大事に扱っていたのに
同級生に借りたキング・クリムゾンのUSAだったか
通学電車の中で押されて折れてしまって、平謝りで
弁償したことがありました。音楽への熱意、あった
かもしれない(遠い目・・)INXSも流行りましたね~。
by うっかりくま (2017-12-23 22:48)