マーラー交響曲6番「悲劇的」 [音楽]
日曜日の「題名のない音楽会」。司会が五嶋龍さんから石丸幹二さんに交代するとか。
今後はミュージカルを取り上げることが増えるのでしょうか。
子供の頃から家族が見ていて、初代黛敏郎さんのマイクの持ち方と、取り上げる
現代音楽の訳の分からなさが印象に残っていましたが、司会者が変わってからは
見たりみなかったり。亡くなられる少し前に、憧れ続けたというミシェル・ルグラン氏と
「シェルブールの雨傘」を協演した羽田健太郎さんの渾身のピアノは今も忘れられません。。
そういえば昔、武満徹さんの「現代音楽の時間」というFM番組もありましたね。
オープニングのバッハの曲(音楽の捧げもの?)が好きでそこだけ聞いていました。。
話変わって、最近職場の研修で休日出勤が続き疲れ気味なので、ゆっくり休もう・・
と思っていたら、そういう日に限って息子が早起きして期待に目を輝かせている。
重度の障害がありますが、おでかけと音楽と外食が大好きなのです。
仕方なく重い腰をよっこらしょ、と上げて川越に行きました。30年ぶり?
上岡敏之氏指揮、新日本フィルの「マーラー交響曲第六番 悲劇的」を聞くため、
早速、新しく綺麗な総合施設「ウエスタ川越」の大ホールに向かいました。
「刺激的なまでに悲劇的」とは・・謎の副題(^^)。さっぱりした明るい曲が
好きな息子には申し訳ないけれど、私がマーラー好きなもので。。ゴメンネ!
3月11日の平和記念コンサートの為に上岡氏が選んだ曲は、「魂を慰めるの
ではなく、今を生き、明日への希望を見出す人へのメッセージにしたい」という
意図があったとのことです。(上岡氏については11/19に過去記事あり。)
大編成の管弦楽、最後尾にズラッと並ぶ打楽器奏者6人、カウベルに巨大ハンマー、
2台ずつあるチェレスタとハープを見るだけでも面白いのでは?という事で。。
(もちろん開演前。客席は8割がた埋まっていました。)
上岡氏についていくのが大変そうだったオケも、だいぶ馴染んできたように見えました。
急速にアップテンポになると雑に聞こえる所もあるものの、マーラー特有のうねる感じや、
神話のような牧歌的な風景から厚い雲に覆われて辺りが暗くなったり、また陽が射したり
するような転調、ノリノリの指揮に合わせて一体となってドラマを盛り上げていました。
「運命の一撃」「鉄槌を下す」といわんばかりの巨大ハンマーも、迫力満点!
目の前に光景が浮かぶような、舞台を見ているような感じがして楽しかったです。
前日のすみだトリフォニーでもアンコールがあった「アダージェット」を楽しみに
していた方も多かったようです。これを聞くとどうしても「ベニスに死す」で老作曲家が
キラキラした海に立つタジオを見つめながら息絶える映像を思い浮かべてしまいます。
もう、美しすぎて気を失いそう。上岡氏の微かな弱音へのこだわりも好きです。
個性的な演奏で、オーバーアクションではありますが、奇をてらっている訳ではなく。
このオケでは自由に伸び伸びと指揮をされているようで、こちらも嬉しくなります。
これからも皆様に愛されるオケでありますよう、エールを送りたいと思います
で、その後行こうかと思った小江戸見学は寒くなってきたのでお預けデス。。
夕飯のおかずとおやつは買ってかえるから、許してね~。
マーラーの6番! いいですね。
あの巨大ハンマーがふざけているのか本気なのか、
っていうところがマーラー的です。(^^;)
上岡敏之さん、まだ聴いたことがありません。
「のだめカンタービレ」 に出てくる片平元という指揮者がいて、
モデルは広上淳一といわれていますが
上岡敏之という説もちょっとあるみたいです。
ピアノもヴァイオリンも、ってすごい多才!
過去記事も拝読致しました。
フェビアン・レザ・パネは
大貫妙子のアルバムによく参加していますが、
そんなつながりがあるんだ〜、と思いました。
by lequiche (2017-03-14 04:05)
lequicheさんがパネさんをご存知とは!
上岡さん、パネさんは当時から演奏も全く異なっていました。
大貫妙子は「黒のクレール」以降聞いていなかったので(古い~)
検索してみようと思います。タルカス、CD化されないかなあ。。
小柄で飛び跳ねながら指揮するのと頭髪具合は片平さん、音大で
挫折した所や、海外の老舗だけどボロボロのオケで下積する所は
千秋に共通していて、作者は上岡さんを知っているのかと思いつつ
読んでいました。「指揮者あるある」話なのかもしれませんが。
上岡さんの演奏は「これってこんな曲だっけ?」と思う程斬新で
賛否両論ありますが、スタンダードな演奏よりむしろ楽譜に忠実
な事もあるとか。上岡氏のマーラーやモーツアルトは好きです。
by うっかりくま (2017-03-15 00:17)