新海誠監督の「君の名は。」と四宮義俊さん [映画]
職場でやたらと「いいですよ!」と勧められ、大人になってからはジブリ以外
のアニメでは初めてとなる新海誠監督の「君の名は。」を見に行きました。
結果、とても良かったです!結構あとを引きます。
キーとなる「たそがれどき」は古来からあの世とこの世が交錯する時間と
されており、その別名とされる「カタワレ時」。恋愛は自分の半身=失われた
かたわれを探す行為という説もありますね。
相手を誰よりも気遣う内にお互いがかたわれとして大事な存在となっていく、
というのも良いですね。若いっていいなあ。(笑)
男女が入れ替わる、タイムラグによるすれ違い等の設定は、私の世代では
大林宣彦監督の作品などで馴染みがあり目新しいものではありませんが、
それらが物語を進める上で必然性を持っており、網の目のように張られた伏線が
後半で見事に回収されていきます。何気ないセリフが後で「ああ、そうか」と
わかって鳥肌が立ちました。もう一度最初から見直したくなるのでリピーターが
多いのも納得です。すれ違いも最後までハラハラドキドキさせられます。
都会と田舎、男性と女性、個人主義と因習や伝統を重んじる家庭等を対比させつつ
本人自身が気づいていないそれぞれの良さを浮き彫りにしていく見事さ。
そして特筆すべきは美しすぎる、リアルだけど実写よりずっと美しい風景!
それがまた、つまらないと思っていた日常の大切さ、それを失うことの切なさを
倍増させていて、質の良いエンターテイメント作品に仕上がっています。
そして「回想シーン」の原画・撮影・演出に「四宮義俊」さんのお名前が。
毎年ゴールデンウイークに東京国際フォーラムで催されるクラシック音楽の祭典
ラ・フォルジュルネジャポンの今年のテーマ「ナチュール(自然)」のポスターを
手がけられていた方です。その絵が気に入ってずっと部屋に貼ってありました。
(右の画像は外袋なので色がちょっと変わってしまって著作権大丈夫かしら)
同じコンビの「言の葉の庭」もチェックしてみたいと思いました。
コメント 0